過食症は、ダイエットを礼賛する世の中ですので拒食や過食のわなにはまりやすい
ということもありますが、ダイエットをしたすべての人が過食症になるわけではありません。
このわなにはまりやすい個人の側の要因というものもあるのです。
「原因」ということを考えると、つい発症直前の出来事を考えがちです。
「友人に足が太いと言われた」
「顔だけ大きくて暗い感じと言われた」
「試験勉強に没頭していて食事がめちゃくちゃになった」
などのエピソードを思い出して、それが原因だと思いがちなのですが、
これらのエピソードがなかったら絶対に摂食障害になっていなかったかと考えると、
そうとは言い切れないケースのほうが多いのです。
これらは確かに病気が現れる「引き金」にはなりますが、これらの引き金を
重く受け止めてしまう、病気への「準備状態」もあったはずなのです。
したがって、原因とはいっても「準備因子」と「引き金」とに分けて考えたほうが
よいと思います。
準備因子や引き金のいくつかの因子は、一度症状が出たあとでその症状を維持する
「維持因子」としても働くのです。
原因となる要因は下記の項目となります。
■準備因子
1)遺伝
2)家庭環境の問題
3)小児期の虐待
■維持因子
■社会的背景
1)マスコミの影響
2)女性像の動揺
次ページに詳細を記していきます。
2008年04月06日
過食症へのきっかけ
ニックネーム aimi at 18:23| Comment(0)
| 過食症の原因
2008年04月05日
過食症の準備因子
『過食症へのきっかけ』の続きです。
■準備因子
1)遺伝
過食症の人の家族の中に、うつ病やアルコール依存が多いという報告があります。
うつ病が発症する倍率(過去にうつだった率も含む)は、過食症にかかっていない
若年女性の家族に比較して、過食症の方の家族では3倍くらい多いといわれています。
これは、患者の方をたくさん集めた中での倍率なので、個々の患者の方にはもちろん
当てはまらない場合もあります。
参考データがあります。
イギリスの研究者トレジャーとホランドは、
38人の過食症患者の方の女性の家族91名(姉妹か母親)に詳細な面接を行い、
彼女たちの4.3%には過去に拒食症の病歴があり、8.8%には過食症の病歴があること、
摂食障害の部分症状を経験した人を合計すると、22%は摂食障害を経験した
という結果を得ました。
アルコール依存も11.9%、うつ病は18.1%に見られたといいます。
このようなデータが示すように、摂食障害は、家族の中に摂食障害やうつ病が多く、
遺伝的関連もあるだろうといわれています。
もし、世の中にコンビニエンスストアなどがなく、食べ物にも乏しく、
過食症を生じやすくする条件がなかったら、いま過食症になっている人々は、
おそらくは、「軽いうつ状態」として発症していただろうと考える研究者もいます。
■準備因子
1)遺伝
過食症の人の家族の中に、うつ病やアルコール依存が多いという報告があります。
うつ病が発症する倍率(過去にうつだった率も含む)は、過食症にかかっていない
若年女性の家族に比較して、過食症の方の家族では3倍くらい多いといわれています。
これは、患者の方をたくさん集めた中での倍率なので、個々の患者の方にはもちろん
当てはまらない場合もあります。
参考データがあります。
イギリスの研究者トレジャーとホランドは、
38人の過食症患者の方の女性の家族91名(姉妹か母親)に詳細な面接を行い、
彼女たちの4.3%には過去に拒食症の病歴があり、8.8%には過食症の病歴があること、
摂食障害の部分症状を経験した人を合計すると、22%は摂食障害を経験した
という結果を得ました。
アルコール依存も11.9%、うつ病は18.1%に見られたといいます。
このようなデータが示すように、摂食障害は、家族の中に摂食障害やうつ病が多く、
遺伝的関連もあるだろうといわれています。
もし、世の中にコンビニエンスストアなどがなく、食べ物にも乏しく、
過食症を生じやすくする条件がなかったら、いま過食症になっている人々は、
おそらくは、「軽いうつ状態」として発症していただろうと考える研究者もいます。
ニックネーム aimi at 18:29| Comment(0)
| 過食症の原因
2008年04月04日
家庭環境の問題
『過食症へのきっかけ』の続きです。
2)家庭環境の問題
過食症患者の方の家族には、
特徴のひとつとして「葛藤を避ける」傾向があります。
これは、家族の間でなにか問題が持ち上がったときに、それを当事者が直接解決しよう
とせず、あたかもそういう問題がないかのようにふるまったり、そもそも問題が表面化
しそうになる前にだれかが先回りしてそれを表面化しないように操作するなどの傾向です。
また、「巻き込まれすぎ」あるいは、「世代間境界のあいまい化」という特徴もあります。
夫婦の仲が明らかに悪かったり、あるいは「葛藤を避ける傾向」のため表面化は
していないにしても本当は仲が悪いために、どちらかの親と子供がべったりになり、
「親世代」と「子供世代」の境界があいまいになってしまうことです。
このような親子密着の状態の中では、夫婦の間がうまくいかない分、
親も子供の関係は自分の思いどおりにいくようにしたいという気持ちが働くのです。
あからさまに支配的になることもありますが、むしろ、子供が主体性を発揮する前に、
先へ先へと世話をやいてしまい、それが子供の自立性を阻むという隠れた支配性の
ことが多いのです。
このような環境では、言葉はあまり有効なコミュニケーションの手段ではなくなり、
「お母さんはこう思っているに違いない」
「あの子はこう思っているに違いない」
といった思い込みに基づいて生活しているので、ストレスは言葉では解決できず、
身体の症状になって出てしまうのです。
ほかによく見られる現象に、「子供の親化」があります。
摂食障害患者の家庭では、「子供が親の世話をする」逆転現象が見られることがあります。
たとえば、「気持ちの面での世話」です。
一番多いのは、こどもが親の愚痴の聞き役になることで、その中でも、夫や姑について、
母親が子供に不満を述べることが習慣になっている家庭が多いのです。
夫への不満は、夫に言わなければ解決しないのですが、先に述べたように、
親子の境界があいまいになっている家庭では、愚痴がすべて子供にいってしまうことが
あるのです。
こういった家庭環境はかなり持続的に続くものであり、ここにどういうきっかけが加わって
どういうタイミングで発症するかは、個人差が大きいのです。
それぞれの家族の事情を解きほぐしていくのが治療のプロセスです。
しかし、だいたい共通していえるのは、このような難しい家庭状況を
子供のがんばりでなんとかキープしているような状態は破綻をきたしやすい
ということです。
2)家庭環境の問題
過食症患者の方の家族には、
特徴のひとつとして「葛藤を避ける」傾向があります。
これは、家族の間でなにか問題が持ち上がったときに、それを当事者が直接解決しよう
とせず、あたかもそういう問題がないかのようにふるまったり、そもそも問題が表面化
しそうになる前にだれかが先回りしてそれを表面化しないように操作するなどの傾向です。
また、「巻き込まれすぎ」あるいは、「世代間境界のあいまい化」という特徴もあります。
夫婦の仲が明らかに悪かったり、あるいは「葛藤を避ける傾向」のため表面化は
していないにしても本当は仲が悪いために、どちらかの親と子供がべったりになり、
「親世代」と「子供世代」の境界があいまいになってしまうことです。
このような親子密着の状態の中では、夫婦の間がうまくいかない分、
親も子供の関係は自分の思いどおりにいくようにしたいという気持ちが働くのです。
あからさまに支配的になることもありますが、むしろ、子供が主体性を発揮する前に、
先へ先へと世話をやいてしまい、それが子供の自立性を阻むという隠れた支配性の
ことが多いのです。
このような環境では、言葉はあまり有効なコミュニケーションの手段ではなくなり、
「お母さんはこう思っているに違いない」
「あの子はこう思っているに違いない」
といった思い込みに基づいて生活しているので、ストレスは言葉では解決できず、
身体の症状になって出てしまうのです。
ほかによく見られる現象に、「子供の親化」があります。
摂食障害患者の家庭では、「子供が親の世話をする」逆転現象が見られることがあります。
たとえば、「気持ちの面での世話」です。
一番多いのは、こどもが親の愚痴の聞き役になることで、その中でも、夫や姑について、
母親が子供に不満を述べることが習慣になっている家庭が多いのです。
夫への不満は、夫に言わなければ解決しないのですが、先に述べたように、
親子の境界があいまいになっている家庭では、愚痴がすべて子供にいってしまうことが
あるのです。
こういった家庭環境はかなり持続的に続くものであり、ここにどういうきっかけが加わって
どういうタイミングで発症するかは、個人差が大きいのです。
それぞれの家族の事情を解きほぐしていくのが治療のプロセスです。
しかし、だいたい共通していえるのは、このような難しい家庭状況を
子供のがんばりでなんとかキープしているような状態は破綻をきたしやすい
ということです。
ニックネーム aimi at 18:32| Comment(0)
| 過食症の原因
2008年04月03日
小児期の虐待
『過食症へのきっかけ』の続きです。
3)小児期の虐待
虐待といってもさまざまな種類があります。
大きく分けると、身体的虐待、性的虐待、心理的虐待です。
拒食や過食だけでなく、うつや神経症などあらゆる病気の原因として、小児期の虐待を
重要視する研究者もいます。
身体虐待で典型的なのは、家族の中で発生し、だれもとめることができない暴力です。
骨折や大けがをするなど深刻な暴力が何度もふるわれ、病院に行っても、本人も家族も
「階段から落ちた」などと虐待を隠そうとし、つじつまが合わない点を医療関係者に
気づかれるケースがあります。
たたく、蹴る、といった1回の暴力はさほど致命的でないにしても、
だれもそれを止めることができずに習慣的に続く場合もあります。
これには、たとえば父親がアルコール依存症で、この場合は往々にして、
泥酔すると暴力的だけれども、そうでないときは「やさしいお父さん」だから
文句がいいにくい、自分が我慢すればまるく収まる、という心理が働き、
心の傷を複雑なものにします。
自分が直接暴力を受けなくても、父親が母親に暴力をふるうなど、暴力の現場を
見ることが心的外傷になることもあります。
性的虐待についても、1回限りの暴行の場合もあるのですが、顔見知りの人に、
何度もいたずらされる、という場合もたくさんあります。
心理的虐待というのは、親が、自分自身のストレスや問題のために、子供がいやがる
ようなことをわざわざいったり、急にやさしくしてみたり、また突然冷酷な態度をとるなど、
態度に裏表があって子供を混乱させたりすることです。
逆に、放任してしまい、子供の成長に害を及ぼすこともあります。
これらに関連して、近年注目されているのは、「多重人格」あるいは「解離」の現象です。
虐待を受けると、子供の心理として、自分が悪い子だから親にいじめられるのではないか
と感じてしまうのです。
そのため、虐待する親に反抗するというよりはますます親に柔順な「よい子」に
なってしまいます。
その結果、親の前で見せる姿と本来の自分とが別のものになっていき、
思春期以降は多重人格となってしまうと考えられています。
小児期の虐待は、多重人格や過食症だけでなく、境界性パーソナリティーやうつなど、
さまざまな精神科的問題の原因になるといわれています。
3)小児期の虐待
虐待といってもさまざまな種類があります。
大きく分けると、身体的虐待、性的虐待、心理的虐待です。
拒食や過食だけでなく、うつや神経症などあらゆる病気の原因として、小児期の虐待を
重要視する研究者もいます。
身体虐待で典型的なのは、家族の中で発生し、だれもとめることができない暴力です。
骨折や大けがをするなど深刻な暴力が何度もふるわれ、病院に行っても、本人も家族も
「階段から落ちた」などと虐待を隠そうとし、つじつまが合わない点を医療関係者に
気づかれるケースがあります。
たたく、蹴る、といった1回の暴力はさほど致命的でないにしても、
だれもそれを止めることができずに習慣的に続く場合もあります。
これには、たとえば父親がアルコール依存症で、この場合は往々にして、
泥酔すると暴力的だけれども、そうでないときは「やさしいお父さん」だから
文句がいいにくい、自分が我慢すればまるく収まる、という心理が働き、
心の傷を複雑なものにします。
自分が直接暴力を受けなくても、父親が母親に暴力をふるうなど、暴力の現場を
見ることが心的外傷になることもあります。
性的虐待についても、1回限りの暴行の場合もあるのですが、顔見知りの人に、
何度もいたずらされる、という場合もたくさんあります。
心理的虐待というのは、親が、自分自身のストレスや問題のために、子供がいやがる
ようなことをわざわざいったり、急にやさしくしてみたり、また突然冷酷な態度をとるなど、
態度に裏表があって子供を混乱させたりすることです。
逆に、放任してしまい、子供の成長に害を及ぼすこともあります。
これらに関連して、近年注目されているのは、「多重人格」あるいは「解離」の現象です。
虐待を受けると、子供の心理として、自分が悪い子だから親にいじめられるのではないか
と感じてしまうのです。
そのため、虐待する親に反抗するというよりはますます親に柔順な「よい子」に
なってしまいます。
その結果、親の前で見せる姿と本来の自分とが別のものになっていき、
思春期以降は多重人格となってしまうと考えられています。
小児期の虐待は、多重人格や過食症だけでなく、境界性パーソナリティーやうつなど、
さまざまな精神科的問題の原因になるといわれています。
ニックネーム aimi at 20:06| Comment(0)
| 過食症の原因
2008年04月02日
過食症の維持因子
『過食症へのきっかけ』の続きです。
■維持因子
家族の対応が変わるにつれて、自分の行動も変わり、症状がおさまってくることがあります。
逆に、
家族の反応や対処法がますます患者の方の孤立感を深め、症状がいつまでも「維持」
される原因になることもあります。
「維持」させる大きな要因は、摂食障害は身体に癖がつく病気、だということです。
頭では理解しても、拒食も過食も嘔吐もいったん身についてしまうと、
なかなか
抜けにくいものです。
ですから、治療は症状が身につく前のほうがよいし、いったん身についてしまった場合は、
これまでの生い立ちをふり返る、とか、家族関係をふり返る、といったいわゆる
カウンセリングや精神療法だけでなく、食事面での思い切った治療も必要になってきます。
■社会的背景
いったいどのような社会的背景が、摂食障害を増やしているのでしょうか?
摂食障害の「原因」といわれるものの中で多いのは、太った女性より細身の女性のほうが
美しいと思われる傾向です。
1)マスコミの影響
私たちは、マスコミの影響に無防備にさらされています。
マインドコントロールされているといってもよいほどです。
最近、ヨーロッパの先進的な中学校では、保健の時間に、若者向け雑誌の洋服のページを
みんなで見ながら、細いモデルさんを見てどう思うか、こういうのがかっこいいと
思い込んでいないか、などをディスカッションする所もあるといいます。
イギリスでは、大手のスーパーマーケットが、摂食障害協会のスポンサーになって、
摂食障害の研究や学術集会を後援しています。
日本でも、摂食障害に関する人々の関心が興味本位ではなく、このような形で集められれば、
この分野でのさらなる発展が遂げられるのではないでしょうか。
■維持因子
家族の対応が変わるにつれて、自分の行動も変わり、症状がおさまってくることがあります。
逆に、
家族の反応や対処法がますます患者の方の孤立感を深め、症状がいつまでも「維持」
される原因になることもあります。
「維持」させる大きな要因は、摂食障害は身体に癖がつく病気、だということです。
頭では理解しても、拒食も過食も嘔吐もいったん身についてしまうと、
なかなか
抜けにくいものです。
ですから、治療は症状が身につく前のほうがよいし、いったん身についてしまった場合は、
これまでの生い立ちをふり返る、とか、家族関係をふり返る、といったいわゆる
カウンセリングや精神療法だけでなく、食事面での思い切った治療も必要になってきます。
■社会的背景
いったいどのような社会的背景が、摂食障害を増やしているのでしょうか?
摂食障害の「原因」といわれるものの中で多いのは、太った女性より細身の女性のほうが
美しいと思われる傾向です。
1)マスコミの影響
私たちは、マスコミの影響に無防備にさらされています。
マインドコントロールされているといってもよいほどです。
最近、ヨーロッパの先進的な中学校では、保健の時間に、若者向け雑誌の洋服のページを
みんなで見ながら、細いモデルさんを見てどう思うか、こういうのがかっこいいと
思い込んでいないか、などをディスカッションする所もあるといいます。
イギリスでは、大手のスーパーマーケットが、摂食障害協会のスポンサーになって、
摂食障害の研究や学術集会を後援しています。
日本でも、摂食障害に関する人々の関心が興味本位ではなく、このような形で集められれば、
この分野でのさらなる発展が遂げられるのではないでしょうか。
ニックネーム aimi at 21:34| Comment(0)
| 過食症の原因
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